タシ・ペンジョール Tashi Penjor
1953年、ブータンに生まれる。パロのリンプン・ゾンでトルマ(バター彫刻)の師として25年の経験がある。パロのリンプン・ゾンやパロ県にある他の僧院で、宗教的な儀式に使うバター彫刻の制作に関わっている。
[招へい] 2002年6月4日〜2002年7月4日
交流活動
タシ・ペンジョールは、「第2回福岡トリエンナーレ」の交流プログラムに参加し、トルマを公開制作した。3週間、黙々と制作に励み、大小13のトルマを作り上げた。トルマの題材として長年にわたって作ってきた蓮の花の実物を初めて見たり、大学の授業でトルマを作って見せたり、自国ではできない様々なことを体験し、トルマの制作を通して福岡の人々と交流を深めた。
活動スケジュール
6月4日
福岡に到着。
6月5日
交流スタジオでトルマ制作の準備にかかる。「第2回福岡トリエンナーレ」展示会場のアジアギャラリーでトルマを制作しているビデオの横にアジア美術館所蔵のブータンの祭壇を展示する。
6月6日
試作として小さなトルマを制作し、祭壇に飾る。
6月7日
トルマの土台を木で作り始める。
6月8日
ボランティア・スタッフとのミーティング。滞在中の活動を説明する。
6月10日
本格的にトルマの制作が始まる。土台に捏ねた小麦粉で肉付けし、バターで形を整え、表面を橙色に着色したバターで塗っていく。この日から黙々と制作が続く。
6月11日
チベットの僧で、現在、福岡在住のゲレック氏が地元協力者として制作の補助などをおこなうことになる。
6月18日
筑紫女学園大学で授業おこない、トルマを作ってみせる。(120人参加)
6月21日
大小11のトルマが完成し、アジアギャラリーの祭壇に飾る。
6月22日
午前中にもうひとつトルマを仕上げ、午後からギャラリー・トークをおこなう。(85人参加)
その後、スーン・ヴァナラのワークショップに参加、百道浜の海岸で凧を揚げる。
6月25日
まだ一度も見たことのない蓮の花を福岡城址の壕に見に行く。
7月4日
帰国。