2023 招へい 日本

川辺ナホ Kawabe Naho

2023年度 招へい

1976年生まれ、ハンブルク/福岡/東京在住
2022年 二人展「STRATA」(Waitingroom、東京)
2019年 個展・レジデンス「Blooming Black」(OCT Boxes Art Museum、広東、中国)
2019年 「Fuzzy Dark Spot」(Deichtorhallen Collection Falckenberg、ハンブルク、ドイツ)
2014年 「想像しなおし」(福岡市美術館)


[招へい] 2024年1月10日〜2024年3月9日
川辺ナホ公式ウェブサイト

これまでの活動と、福岡での予定について

映像、インスタレーション、立体、ドローイングといったジャンルを横断して、時にはそれらを組み合わせて作品制作を行なっている。主に「炭」というマテリアルを歴史的、社会文化的にリサーチし、個人の体験と重ね合わせ、現在の社会構造を捉え直すことを試みている。2022年には1960年代から1970年代にかけてドイツの炭鉱で働いた日本人労働者の調査とインタヴューを行った。福岡アジア美術館での滞在制作では、福岡の人々の生活、産業、都市のインフラと密接に関わった石炭から未来の素材として期待されるカーボンまでをリサーチし、新しい作品を制作する予定。

展覧会風景「Black and Green」2022年、Tom Reichstein Contemporary (ハンブルク、ドイツ) 撮影:クラウス・ザウッター
「Social distance (one circle)」 (インスタレーション) 2022年
「On the social contract (Black and Green)」2021年 撮影:クラウス・ザウッター
展覧会風景「STRATA』Waitingroom(東京) 2022年 撮影: 山中慎太郎(Qysum!)
「Banana boat」2022年 撮影: 大塚敬太

第21回 アーティスト・イン・レジデンスの成果展 都市の現象学―いったい何が私たちの未来をこれほど不確かで、魅力あるものにしているのか?

展覧会の様子 撮影:川﨑一徳
《樂園を求めて(―Et in Arcadia ego)》2024年 撮影:川﨑一徳
《樂園を求めて(―Et in Arcadia ego)》2024年 撮影:川﨑一徳
《カーボンに関するリサーチ Jan.-Feb. 2024 福岡》2024年 撮影:川﨑一徳
《カーボンに関するリサーチ Jan.-Feb. 2024 福岡 》2024年 撮影:川﨑一徳
《応接間へのスタディ(アジ美の幽霊へ)》2024年 撮影:川﨑一徳

交流日記

3月2日 クロージング・トーク
(福岡アジア美術館 交流ギャラリー)

滞在制作作品《応接間へのスタディ(アジ美の幽霊へ)》の前で作品解説を行った。同じ第Ⅲ期レジデンスアーティストのチュ・メイタオ氏、花田智浩氏から質問も交えトークを行った。

2月23日 オープニング・トーク(Artist Cafe Fukuokaギャラリー)

滞在期間は九州大学工学研究院、田川市、株式会社サワライズをリサーチしたことを話す。
スタジオの壁にある《カーボンに関するリサーチ Jan.-Feb. 2024 福岡》はリサーチで印象深かった断片的なまとめであると語った。そのまとめをもとにインスタレーション《樂園を求めて(―Et in Arcadia ego)》が制作されたことを話す。今後はドイツと福岡でリサーチしたことをもとにフォトグラフの上にコラージュを行いたいと語った。

2月23日~3月3日 「第21回 アーティスト・イン・レジデンスの成果展 都市の現象学―いったい何が私たちの未来をこれほど不確かで、魅力あるものにしているのか?」
(福岡アジア美術館 交流ギャラリー)

滞在制作作品《応接間へのスタディ(アジ美の幽霊へ)》を展示。

2月23日~3月3日 「第21回 アーティスト・イン・レジデンスの成果展 都市の現象学―いったい何が私たちの未来をこれほど不確かで、魅力あるものにしているのか?」
(Artist Cafe Fukuokaギャラリー)

滞在制作作品《カーボンに関するリサーチ Jan.-Feb. 2024 福岡》《樂園を求めて(―Et in Arcadia ego)》を展示。

2月19日 株式会社サワライズ訪問

姪浜で炭鉱採掘に携わっていた株式会社サワライズを訪問。総合企画部の野口哲伯氏、林綾氏、井上貴理氏にお話をうかがい、約110年前の早良炭鉱についてリサーチを行った。

2月4日 作品制作

造形作家の津田三朗氏やart space tetraメンバーと一緒に作品に使用する木炭を粉砕する作業を行う。第Ⅱ期レジデンス作家の古賀義浩氏が来訪し作品について意見を交換した。

1月24日 九州大学訪問

工学研究院の藤ヶ谷剛彦教授にカーボンを素材にしたカーボン・ナノチューブの最新技術の研究について、実験室で話を伺う。その後、九州の炭田の一次資料が保管されている記録資料館を見学した。

1月21日 キックオフ・トーク チュ・メイタオ×川辺ナホ×花田智浩
(Artist Cafe Fukuoka コミュニティー・スペース

自身の生い立ち、炭に興味を持った理由、炭の歴史などを話した。
「炭」「境界線」「越境者」「労働」「言葉」「インタヴュー」をテーマに作品を制作してきたことを語った。今回の滞在では田川市を訪問し、新しい作品を制作する予定だと話した。

1月19日 別府訪問

同じⅢ期アーティストの花田智浩氏は大分県別府市にある清島アパートの滞在アーティストでもあり、Ⅲ期アーティスト3名は「清島アパート2023活動成果展」を見に別府を訪問する。清島アパートを運営するBEPPU PROJECTのオフィスも訪問し別府や国東半島で見ることが出来る作品の話を伺う。

1月13日 ものづくり総合施設訪問

第Ⅲ期レジデンス作家3人揃って博多駅前にあるものづくりのための複合施設「Revo Labo base」を訪問。レーザープリンター、UVプリンター、ガーメントプリンター、工業用ミシンなど施設内にある機材などをご紹介いただいた。

1月11日 Artist Cafe Fukuoka入り

福岡アジア美術館であじびの学芸員とコーディネーターを交えたガイダンスを終えた後、第Ⅲ期レジデンス作家3人揃ってArtist Cafe Fukuokaの施設内を見学。