2023 招へい 中国

チュ・メイタオ(曲美陶) Qu Meitao

2023年度 招へい

1996年中国生まれ、ロンドン/深圳在住
2020年 オックスフォード大学・ラスキン美術学校修了(オックスフォード・カイフェン修士課程奨学生)
2022年 個展「レジデンス成果発表展覧会(S-AIR、トロイハウス芸術財団助成)」なえぼのアートスタジオ・ギャラリースペース(札幌)
2022年 「Dreaming of Red Mansions」フォトグラファーズ・ギャラリー(ロンドン/オンライン)
2023年 「Croydon System Change」クロイドン美術館(ロンドン)
2022‐23年 「Bloomberg New Contemporaries」サウス・ロンドン・ギャラリー(ロンドン)、フェレンス・ギャラリー(フル、英国)


[招へい] 2024年1月10日〜2024年3月9日
チュ・メイタオ (曲美陶)公式ウェブサイト

これまでの活動と、福岡での予定について

 中国出身、ロンドンを拠点に活動。彫刻、インスタレーション、デジタルメディアなど領域横断的に制作している。イメージの生産過程、加えてそれらが文化や国家のアイデンティティを巡る言説が形成される際、どんな役割を演じているのかを考察する。想像上の空間や物語を題材に、ミニチュア玩具や建築模型を用いて、「進歩」の象徴である都市景観の視覚的生態系を遊び心をもって表現する。
 レジデンス滞在中は、リサーチの対象を東アジアの大衆文化、アーバニズム、ナショナルアイデンティティの関係性に広げ、新作を制作する。福岡または九州の歴史や逸話に学びつつ、都市と郊外の風景を接合するような作品を構想している。

「Enter the Fortress: Play well, Eat well, Sleep well」(彫刻インスタレーション)2021年撮影:Oliver Mounir
「Enter the Fortress: Play well, Eat well, Sleep well」(彫刻インスタレーション)2021年撮影:Oliver Mounir
「Enter the Fortress: Play well, Eat well, Sleep well」(彫刻インスタレーション)2021年撮影:Oliver Mounir
「Enter the Fortress: Play well, Eat well, Sleep well」(彫刻インスタレーション)2021年撮影:Andy Stagg.
「High House of the Clam Monster in the City of the Sea」(彫刻)2022年 撮影:Oliver Mounir
「High House of the Clam Monster in the City of the Sea」(彫刻)2022年 撮影:Yili Liu
「Paper Castles」(彫刻) 2022年 撮影:Yamagishi Seiji
「Paper Castles」(彫刻) 2022年 撮影:Yamagishi Seiji
「Paper Castles」(彫刻) 2022年 撮影:Yamagishi Seiji
「Treasure Islet」(映像)2022年 プラネットコースター、およびフロンティアディベロップメント(ゲーム開発会社)のソフトを使用して制作

第21回 アーティスト・イン・レジデンスの成果展 都市の現象学―いったい何が私たちの未来をこれほど不確かで、魅力あるものにしているのか?

「次へ」2024年 撮影:川﨑一徳
「次へ」2024年 撮影:川﨑一徳
「不動産」2024年 撮影:川﨑一徳
「宝船」2024年 撮影:川﨑一徳
「宝船」2024年 撮影:川﨑一徳
展覧会の様子 撮影:川﨑一徳

交流日記

3月3日 ワークショップ ミニチュアガーデンをつくろう 「チュ・メイタオさんとつくる夢の風景」
(なみきスクエア[東市民センター])

スライドで過去作品や成果展で展示中の作品を紹介した後、建築模型などに使う材料と貝殻や紙粘土、人形を使ってミニチュアガーデンを作るワークショップを行った。

3月2日 クロージング・トーク
(福岡アジア美術館 交流ギャラリー)

滞在制作作品《宝船》《不動産》の前で作品解説を行った。福岡の街をリサーチし山笠に興味持ち作品に活かしたことを語った。同じ第Ⅲ期レジデンスアーティストの花田智浩氏、川辺ナホ氏から質問も交えトークを行った。

2月23日 オープニング・トーク
(Artist Cafe Fukuokaグランド・スタジオ)

まず福岡での2カ月間の滞在を振り返り、リサーチを続けたいと語った。福岡で 「Next」と書かれた多くの看板や広告を目にし、作品に活かしたという。「Next(次へ)」という言葉は、西洋の前向きで直線的な時間の捉え方を体現しており、私たちの日常生活においても支配的であり続けるそうした価値観が、都市の再開発にも反映されていると述べた。変化には常に期待と不安がつきまとう。そのことを念頭に置きつつ、作品の解釈を鑑賞者それぞれに委ねたいと述べた。

2月23日~3月3日 「第21回 アーティスト・イン・レジデンスの成果展 都市の現象学―いったい何が私たちの未来をこれほど不確かで、魅力あるものにしているのか?」
(福岡アジア美術館 交流ギャラリー)

滞在制作作品《宝船》《不動産》を展示。
撮影:川﨑一徳

2月23日~3月3日 「第21回 アーティスト・イン・レジデンスの成果展 都市の現象学―いったい何が私たちの未来をこれほど不確かで、魅力あるものにしているのか?」
(Artist Cafe Fukuokaグランド・スタジオ)

滞在制作作品《次へ》を展示。
撮影:川﨑一徳

2月17日 作品制作

作品制作が佳境を迎え、人形の足を大量に洗ったり、タイルや拡声器に色を塗ったりする作業を行う。

2月8日 作品制作

模型の組み立て作業を行う。福岡のリサーチで受けたインスピレーションを元に構造物の模型を重ね合わせる。

1月24日 九州産業大学・九州産業大学 造形短期大学訪問

九州産業大学 造形短期大学のシム・ウヒョン先生に大学内にあるプリンターや暗室などの写真関連設備を案内していただいた。その後、芸術学部のロバート・プラット教授にも対面した。

1月21日 キックオフ・トーク チュ・メイタオ×川辺ナホ×花田智浩
(Artist Cafe Fukuoka コミュニティー・スペース)

自身の育った中国の大都市深圳について話し、「虚構と現実の緊張関係」をテーマにした過去作品(彫刻、インスタレーション、デジタルメディア)を紹介した。滞在制作では日本国内・福岡の伝統的、商業的の花電車の歴史を掘り下げたいと語った。

1月19日 別府訪問

同じⅢ期アーティストの花田智浩氏は大分県別府市にある清島アパートの滞在アーティストでもあり、Ⅲ期アーティスト3名は「清島アパート2023活動成果展」を見に別府を訪問する。清島アパートを運営するBEPPU PROJECTのオフィスも訪問し別府や国東半島で見ることが出来る作品の話を伺う。

1月13日 ものづくり総合施設訪問

第Ⅲ期レジデンス作家3人揃って博多駅前にあるものづくりのための複合施設「Revo Labo base」を訪問。レーザープリンター、UVプリンター、ガーメントプリンター、工業用ミシンなど施設内にある機材などをご紹介いただいた。

1月11日 Artist Cafe Fukuoka入り

福岡アジア美術館であじびの学芸員とコーディネーターを交えたガイダンスを終えた後、第Ⅲ期レジデンス作家3人揃ってArtist Cafe Fukuokaの施設内を見学。