レジデンス成果展示

第17回福岡アジア美術館アーティストイン・レジデンスの成果展 2022 境界を縁どるー石、呼吸、埋立地

期間
2022年12月3日 (土) 〜 2022年12月11日 (日)
会場

大西康明/ソー・ソウエン/ゴン・ジエション〔耿傑生〕
▼ Artist Cafe Fukuoka内 スタジオ/ギャラリー 
中央区城内2-5
11:00-17:00 ※12/5(月)休館/観覧無料
▼ 福岡アジア美術館 7階 アートカフェ/ロビー 
博多区下川端町3-1
9:30-19:30(金曜・土曜は20:00まで) ※12/7(水)休館/観覧無料
ゴン・ジエション〔耿傑生〕
▼ 本庄湯 
中央区今泉1-3-10
16:00-24:00 ※12/7(水)休館
※ご観覧の際は、本庄湯の入浴料金(小人70円・中人180円・大人450円)が必要です

2022年度福岡アジア美術館アーティスト・イン・レジデンス事業(第Ⅱ期)に参加した大西康明(大阪)、ソー・ソウエン(福岡)、ゴン・ジエション〔耿傑生〕(台北)は、9月中旬からの約3カ月間、さまざまな境界を往来しながら滞在制作をしてきました。本展では、福岡の風土や人々との出会いのなかで生まれた、その成果を発表します。

 

大西 康明   招へい期間  9/16 – 12/14

1979年生まれ、大阪府富田林市在住。空洞や余白など日常には意 識されないような「間」や「境界」を多様な素材を用いて再構築し、人と自然などの関係を問う作品を制作。近年では、新しく銅箔を用いて河原全体をトレースする作品《石と柵》などを発表。

‒滞在制作作品

《境の石 室見川》Stone on Boundary   The Muromi River

展示会場:Artist Cafe Fukuoka /福岡アジア美術館 ※2会場でシリーズ作品を展示

室見川の河原の石を銅箔で型取りしたものを空間に配置します。時間の堆積を象徴する石の形態を借り、銅箔で覆い木槌で叩いて石の形をトレースする行為から、表と裏、内と外、虚と実、時間や空間を捉えます。

制作風景

 

大西康明 | 福岡アジア美術館 (fukuoka.lg.jp)

ソー・ソウエン 招へい期間  9/16 – 12/14

1995年 生まれ、北 九 州 市 在住。自らのアイデンティティーが何によって成り立っているかを、身体との関わりにおいて追究。肖像写真からドットのみを抽出した絵画シリーズや、自らの身体を縁取った絵画などを制作するほか、近年では、映像作品やパフォーマンスにも表現の領域を広げる。

‒滞在制作作品

《Bellybutton and Breathing ― お臍と呼吸》      展示会場:Artist Cafe Fukuoka

どうしてわたしたちは「わたし」を強固に求めたり、ある群衆の中で「わたし」を容易く放棄す るのでしょうか。本インスタレーション、パフォーマンスでは、人の出生と深く関わりのある 「お臍」と「呼吸」に着目し、「わたし」や「わたしたち」の性質を検討します。

《エグササイズ》Eggsercise        展示会場:福岡アジア美術館

生命の象徴である卵を身体のくぼみに挟み、落とさないように時を過ごすことで、わたしと世 界の間にある隔たりや、暴力性について考察します。

制作風景

ソー・ソウエン | 福岡アジア美術館 (fukuoka.lg.jp)

ゴン・ジエション〔耿傑生〕 招へい期間  9/20 – 12/14

1989年生まれ、台湾、台北在住。台湾や東アジアの人々の習慣、あるいはその身体性に注目して、オブジェやインスタレーションなどを制 作。近 年では、木の質感を重視した木彫作品やミクストメディアの作品を発表。

‒滞在制作作品

《水循環 ウォーターサイクル》Water Cycle

展示会場:本庄湯/Artist Cafe Fukuoka/福岡アジア美術館 ※3会場でシリーズ作品を展示

土地が埋め立てられたあと、水はどこへいくのか? わたしはこの問いから出発し、福岡では浴槽に浸かる行為や埋立地を、水の移動という現象と関連づけて捉えました。個人、都市、そして環境が織りなす密接な関係性を表現する上で、水の湧き出る場所、量感、そのさまざまに変化する形態は作品の重要な要素となっています。

制作風景

ゴン・ジエション | 福岡アジア美術館 (fukuoka.lg.jp)