レジデンス記録展「Traces of Residence」
- 期間
- 2026年4月9日 (木) 〜 2026年5月12日 (火)
- 会場
7階ロビー、ラウンジM8
「Traces of Residence」展は、福岡アジア美術館のレジデンス事業の歴史から3つのアートプロジェクトを振り返ることで、その拡大しつづけるアーカイブに光を当てる展覧会です。それぞれのプロジェクトは、福岡という都市での生活に対する異なる視点を提示しています。かつてレジデンスに参加したアーティストへのインタビューやアーカイブ資料を通して、本展はその制作プロセスを明らかにするとともに、アーティストと地域の人々とのあいだに生まれた多様な交流のかたちを紹介します。
本展で取り上げる作品は、ウー・マーリーによる《黒潮 I》(2005年)、プッティポン・アルーンペンによる《みんな知り合い(We All Know Each Other)》(2007年)、そしてウェイ・レン・テイによる《ここからどこへ(Where Do We Go From Here?)》(2009年)です。3人のアーティストはいずれも参加型のアプローチを用い、それぞれのプロジェクトは多様な個人やコミュニティとの関わりのなかで形づくられました。これらの作品は、異なる芸術的手法と社会的背景を通して、ある時代の福岡の姿を映し出しています。
本展は、九州大学芸術工学部および大学院芸術工学府のキュレーション実践授業「デザインと日本B・C」の一環として、福岡アジア美術館の協力を得て企画したものです。
◆ウー・マーリー/Wu Mali(1957年 台湾・台北生まれ/同地在住)
アーティスト、作家、キュレーター。台湾国立高雄師範大学大学院領域横断アート研究所名誉教授。台湾における社会的・環境的な実践に基づくアートの先駆者の一人であり、最も影響力のある作家の一人。
台北の淡江大学でドイツ文学を学んだのち、オーストリアのウィーン応用美術大学、さらにドイツのデュッセルドルフ美術アカデミーで美術を学んだ。修了後、1985年に台湾へ帰国した。
初期からウーの実践は、地域社会との協働と、特定の社会的・文化的文脈への丁寧な関わりに根ざしている。同時に彼女のプロジェクトは、地域の経験をより広い地政学的関係と結びつけ、地域的・国際的な動きのなかで捉えている。
◆プッティポン・アルーンペン/Phuttiphong Aroonpheng(1976年、タイ・バンコク生まれ/同地在住)
映画監督・撮影監督。バンコクのシラパコーン大学で版画を学んだ後、ニューヨークのアート・スチューデンツ・リーグおよびデジタル・フィルム・アカデミーで映像を学んだ。2007年、映画制作を始めた時期に、福岡アジア美術館のアーティスト・イン・レジデンス・プログラムに参加。現在は主に映画監督・撮影監督として、劇映画、コマーシャル、ミュージックビデオなどを制作し、社会的関係性や人と人とのつながりをテーマに作品を制作している。
◆ウェイ・レン・テイ/Wei Leng Tay(1978年 シンガポール生まれ/同地在住)
ウェイ・レン・テイはシンガポールを拠点に活動するアーティストで、写真を中心に、映像やインスタレーションも手がけている。これらのメディアを通して、移動や移住といったテーマとも関わりながら、アイデンティティ、記憶、歴史がどのように形成されるのかを探究している。
カナダ・モントリオールのマギル大学で理学士号を取得後、アメリカ・ニューヨークのバード大学で写真を学んだ。香港に15年間居住し、当初は編集者および写真家としてジャーナリズムの分野で活動したのち、美術の分野へと移行。2016年にシンガポールへ戻った。
| 会場 | 7階ロビー、ラウンジM8 |
|---|---|
| 観覧料 | 無料 |
| 展示品 | ◆アーカイブ展示 ◆滞在制作作品 |
| 主催 | 九州大学芸術工学部・大学院芸術工学府 |