ダリ・アル・マムーン [バングラデシュ]《彼等がスピーチをしている間》1988年

特別展

アジア美術の歩き方 南アジア特別編 対立の先へ~光の水脈をめぐる旅

期間
2026年9月19日 (土) 〜 2027年1月11日 (月)
会場

アジアギャラリー、企画ギャラリー(7階)

2026年度の福岡アジア美術館では、コレクション展のシリーズ企画として「アジア美術の歩き方」を開催しています。本シリーズでは、アジア美術に初めて触れる方にも親しみやすい形で、「東アジア」「南アジア」「東南アジア」の3つのエリアを旅するようにめぐりながら、それぞれの地域ならではの美術と文化の魅力をご紹介しています。

シリーズ第2弾となる「南アジア特別編」で紹介するのは、インド・パキスタン・バングラデシュ・スリランカ・ネパール・ブータン・モルディブの7か国。今回は当館所蔵コレクションに加え、本展のために制作された新作や近作も展示し、通常のコレクション展よりも規模を拡大した“特別編”としてお届けします。

南アジアは、北部のヒマラヤ山脈を源とする大河が人々の暮らしを支え、南部はインド洋へと開かれた地域です。豊かな水の流れとともに、多様な民族、宗教、言語、文化が交わりながら、独自の文化圏を育んできました。18世紀半ば以降、多くの地域がイギリスによる長い植民地支配を経験し、その後の歴史のなかで宗教対立や社会格差などさまざまな分断が生じました。そうした状況は、現在の政治や社会、人々の生活にも大きな影響を残しています。しかしその一方で、人々はそれぞれの文化やアイデンティティを守りながら、自らの存在や価値観を粘り強く表現し続けてきました。そこには困難な現実に向き合いながらも、新たな創造を生み出してきた力と、時代を越えて受け継がれてきた豊かな文化のエネルギーを見ることができます。

第1部では、南アジアの現代美術を代表する8人のアーティストに焦点をあてます。当館が所蔵する2000年代前後の作品に、新作・近作を加えて展示し、20年以上にわたり南アジアの現代美術を牽引してきた作家たちに出会い、そのダイナミックな創造の軌跡をたどります。

第2部では、南アジア美術を特徴づける3つのテーマ「美術と大衆文化」「対立の先へ」「伝統と神話世界を今に生きる」を軸に、当館所蔵コレクションより約100点の作品を展示します。聖と俗が共存する人々の暮らしや、多様な価値観が織りなす物語をとおして、南アジア美術の奥行きと広がりをひもときます。

本展では、国や宗教、歴史的な対立を抱えながらも、その深層を流れる地下水脈のような目に見えないつながりを見つめます。南アジアに脈々と受け継がれてきた創造の力に触れる──「光の水脈をめぐる旅」へ、皆さまをご案内します。

本展の見どころ

1.福岡アジア美術館の南アジアの所蔵品を総合的に紹介

1999年の開館以来、福岡アジア美術館はアジア近現代美術の収集・展示・調査・研究を継続してきました。本展ではその蓄積を活かし、南アジア7か国の美術を横断的に紹介します。当館所蔵品を基盤としながら、南アジア現代美術の広がりと多様性を展望します。

2.新作・近作と所蔵品が出会う展覧会

所蔵品に加え、本展のために制作された新作や近作を展示します。長年収集してきた作品と現在進行形の表現をあわせて紹介することで、南アジア現代美術の過去・現在・未来を見渡します。

3.「対立の先」にある文化のつながりを見つめる

南アジアは、多様な民族や宗教、言語を抱える地域です。本展では、「美術と大衆文化」「対立の先へ」「伝統と神話世界を今に生きる」の3つのテーマを通して、人々の暮らしや価値観に息づく創造性を紹介。分断や差異だけでは捉えることのできない南アジアの文化的豊かさに迫ります。

 

展覧会構成

第1部 出会う-南アジア現代美術を代表するアーティストたち

第1部では、南アジアの現代美術を代表する8人のアーティストに焦点をあてます。当館が所蔵する2000年代前後の作品に新作・近作を加えて展示し、20年以上にわたり南アジアの現代美術を牽引してきた作家たちに出会い、そのダイナミックな創造の軌跡をたどります。

第2部 ひもとく-南アジア美術をめぐる物語

第2部では、南アジア美術を特徴づける3つのテーマ「美術と大衆文化」「対立の先へ」「伝統と神話世界を今に生きる」を軸に、当館所蔵品より約100点の作品を展示。聖と俗が共存する人々の暮らしや多様な価値観が織りなす物語を通して、南アジア美術の奥行きと広がりをひもときます。