ボウワー・デーヴィー
クリシュナと牛
インド東北部のミティラー地方には、家庭における祭事の際に、女性たちが家の壁や柱、床に絵を描く習慣がある。吉祥模様、ヒンドゥー叙事詩の物語、この地方独特の神話や神々、精霊たち。女性たちは、様々な機会に絵を描き、祈る。その祈りの図像は、祖母から母へ、母から娘へと何千年も受け継がれてきたという。女性たちの経済的な自立のために、この民俗画を紙に描くよう政府が指導したことによって、この民衆の祈りの絵が「芸術」として国際舞台に登場し、とりわけボウワー・デーヴィーは世界の注目を集めることになった。この絵はヴィシュヌ神の化身、牛飼いのクリシュナを描いたもの。この定番の画題を、作者は大胆で自由な、楽しい形と、優しく豊かな色彩によって、独自の世界に変えてしまうのだ。(UM)
作品詳細
作品名 | クリシュナと牛 |
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作者名 | ボウワー・デーヴィー |
制作年 | 1996-1997年 |
材質/技法 | 墨、顔料・コンクリート疑似壁 |
サイズ | 178.5×359.7 cm |