アバター“ル”達の学舎のアバター“ラ”共

期間
2024年11月28日 (木) 〜 2024年12月3日 (火)
会場

交流ギャラリー

この度、九州産業大学芸術学部写真・映像メディア学科ショートフィルム制作実習の授業において、アーティスト泉太郎が十数回に及び実施した講義及びワークショップの発表展「アバター“ル”達の学舎のアバター“ラ”共」を開催します。

 

本プロジェクトは、泉が九州産業大学の構内に「リゾート」と仮称する施設の設置を提案したところから始まっています。

 

授業は、タイトルにもあるアバター作りからスタートしました。学生達は皆それぞれのアバターを生み出した上で、授業の枠内では具現化され得ない計画との関わりを探ります。

学生達は、泉が提示した複雑なプロセスに翻弄されながらも、自身から離したり近付けたりしながら自らのアバターを生み出し、更には映画鑑賞のアバター、授業のアバター、情報のアバター、そして「リゾート」のアバターに至るまで、幾つかのアバター化のプロセスを体験しています。そのプロセスには、可逆と不可逆、言語化と実体化などの間を行き来する運動的な思考錯誤が含まれており、学生達の判断の一つ一つと反応し合いながら、授業の計画も変化していきました。

 

「昨日は中華料理屋で、名前ははっきりしないが懐かしい料理を食べた。内臓系のやつです。近所にあったお店だがそれだけに眼中になく、消去法で選んだアバターだった。植物を観察して植物の特徴を抜き出して、出てきた料理を見ると「あ!これだ!」と思った。昔外国で食べたことがある、あれだった。すぐに足を観察して特徴を抜き出した。植物の特徴を備えた足のための靴をデザインし、ある程度の辛味も備わっていて美味しかった。一方では足の特徴を備えた鉢植えをデザインし、お会計の際に、安い!と感動したのだ。帰りの電車では物体に阻害された方法で映画を観賞し、言葉を抜き出す作業が混みすぎていて、やけに長く感じてしまった。その言葉を元にプロジェクターの箱に入れたICカードの残高が微妙に足りず、久しぶりに改札に引っかかり、音が鳴る。植物側に寄った植木鉢を足側に近付けるために電気屋に寄ったのに、なぜか玩具のコーナーに引き寄せられた。」

(授業内において、「昨日の日記」とワークショップのプロセスを織り混ぜて書かれた文の一部。)

 

映像制作を学ぶ学生達が普段は手にしない素材や方法に触れ、戸惑いながらも味わったプロセスの感触を元に構成された本展を是非御覧ください。

11月28日(木)は公開設営を実施します。

 

※最終日12月3日(火)は17時まで。