ウ・キンマウン
マンダレー
ウ・キンマウンは、ミャンマーにモダニズムの概念と抽象表現をもたらした最初の画家。イギリスとアメリカの美術の通信教育やミャンマーの画家から独自に美術を学び、戦前から西洋のモダニズム運動に通じていたといわれる。当時、ヤンゴンでは写実主義や自然主義が主流を占めていたが、ウ・キンマウンはマンダレーを拠点に教室や著作を通して新しい概念を若い美術家たちに伝え、後進を育てた。この作品は、マンダレーの代表的な建築である旧王宮の濠端の風景を表現したもので、ミャンマー抽象絵画としては早期の作例。全体の茶褐色は濠の石垣の色に基づき、画中の方形のモチーフは石垣を表し、手前に樹木や濠端の東屋が表わされている。ミャンマーの伝統的モチーフとモダニズム絵画の融合を追求した作家である。(IR)
作品詳細
作品名 | マンダレー |
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作者名 | ウ・キンマウン |
制作年 | 1960年代 |
材質/技法 | 油彩・画布 |
サイズ | 68.2×91.2 cm |