博多旧市街まるごとミュージアム2019
- 期間
- 2019年10月11日 (金) 〜 2019年10月14日 (月)
- 会場
承天寺、東長寺、龍宮寺、妙楽寺、善道寺
■ 博多旧市街まるごとミュージアムとは?
歴史を感じる舞台でアート作品を展示する屋外型アートイベン卜「まるごとミュージアム」。
昨年に引き続き、博多旧市街エリアを舞台に、国内外の7アーティストによる多彩な作品を展開します。
今回は 「博多旧市街ライトアップウォーク」とのコラボを拡大。ライトで彩られた歴史あるお寺に、屋外ならではの巨大な作品や、作家が福岡に滞在し制作した作品が登場します。
「古い」と「新しい」が混在した秋の博多をお楽しみください!
■ 博多旧市街プロジェクト 概要
日本中世最大の貿易港湾都市・博多の中心として栄えた「博多旧市街(オールドタウン)」には、中世に由来する歴史・伝統・文化が数多く伝わっています。歴史ある寺社が連なる静寂なまちなみや、活気あふれる商店街の散策、博多の伝統工芸や伝統芸能とのふれあい、祭り好きで知られる博多っ子の暮らしや文化を感じられる体験など、福岡の旅がより一層深まるエリアです。
■ 各会場の出品作家と観覧可能時間
◆承天寺(仏殿)(博多区博多駅前1-29-9)
18:00~21:00 島田正道
◇東長寺(博多区御供所町2-4)
10:00~17:00、18:00~21:00 ハン・ソンピル
10月11日(金)18:00頃 んまつーポス
◇龍宮寺(博多区冷泉町4-21 )
10:00~17:00、18:00~21:00 キャンディー・バード
18:00~21:00 チェオン・キー・チェン
◇妙楽寺(博多区御供所町13-6)
10:00~17:00、18:00~21:00 レ・ヒエン・ミン
◇善導寺(博多区中呉服町6-24)
10:00~17:00、18:00~21:00 久保寛子
**10:00-17:00は観覧無料。◇の会場は、18:00以降はライトアップウォークチケットが必要です。**
① 島田正道 Shimada Masamichi
1978年生まれ、高知県佐川町在住のライトアーティスト。地域を調査し、その場所独自の物語をコンセプトに、木や金属、紙など様々な素材と光を織り交ぜたライトインスタレーションを制作する。国内外のライトフェスティバル、アートフェスティバルに参加。
「いねいろ」(2019)
承天寺の境内で,灯篭を囲むように置かれた60個のボックス。その正面中央に置かれた風車を来場者が吹いて回すと、秋の田に風で稲穂がなびく様子を模して金色の光が前後左右斜め方向に動きます。日本の風景の中にある““風”の表情を,光で表現するシリーズ2作目。稲作が大陸から九州に伝わったとされることから、秋の田んぼの風景をイメージして作られています。
【会 場】承天寺(仏殿)(博多区博多駅前1-29-9)<Open/18:00~21:00>
②ハン・ソンピル Han Sungpil
1972年生まれ、ソウル在住のアーティスト。福岡アジア美術館のレジデンス作家として、今年5-7月に福岡に滞在。現実と仮想、オリジナルと複製、歴史と痕跡などをテーマとした写真や、建物に写真バナーを設置する大型インスタレーションなど都市空間の見え方を一変させるようなダイナミックな作品を発表。北極・南極を含め世界各地で撮影を重ねる。
「深緑の楽園-福岡」(2019)
2004年から世界各地で展開する大型インスタレーション「ファサード・プロジェクト」のひとつ。東長寺の本堂を会場とした新作で,東長寺を包む写真バナーは、福岡の山で撮影された滝や苔、木々の緑。そして、黄金の蓮が本堂のなかへと続きます。既存の建物を風景の写真で覆うことで、現代社会における「現実」と「仮想現実」の境界を問いかけます。
【会 場】東長寺(博多区御供所町2-4)<Open/10:00~17:00、18:00~21:00>
③ キャンディー・バード Candy Bird
1982年生まれ、台北在住のアーティスト。街の中の壁面に、社会や歴史に取材した人々の姿を描きだす。福岡アジア美術館のレジデンス作家として、2019年2~3月に滞在。本展では「アザーズ」を発表する。
「アザーズ」(2019)
2017年よりおこなっている「アザーズ」プロジェクトは、それぞれの土地で違和感や孤立感を感じながら生きる人たちの物語を、街の中に壁画として描き出す、台北、横浜、大阪などでおこなわれてきたプロジェクトです。
本展では、福岡在住の女性の物語を、龍宮寺に伝わる人魚の伝説に重ねて描きます。
【会 場】龍宮寺(博多区冷泉町4-21)<Open/10:00~17:00、18:00~21:00>
④ チェオン・キー・チェン Cheong Kiet Cheng
1981年マレーシア、クアラルンプール生まれ、在住のアーティスト。福岡アジア美術館のレジデンス作家として、今年5月に福岡に滞在。神話や自然と人との共生をテーマに、幻想的な絵画世界を展開する。近年は、神々や女性、木々や鳥などの自然を細かなタッチで描き出すペン画に取り組む。
「龍宮寺の記録」(2019)
龍宮寺に伝わる人魚伝説にもとづく作品。龍宮寺には、鎌倉時代(13世紀初頭)に博多湾に上がった人魚を埋葬した塚があり、その骨が保存されています。神話や自然、宇宙に関心を寄せる作者は龍宮寺を訪ね、この人魚伝説を記録として残したいと考えました。瞑想修行するように細密な線の重なりをペンで一筆一筆描いた作品は、神話の世界へと見るものを誘います。
【会 場】龍宮寺(博多区冷泉町4-21)<Open18:00~21:00>
⑤ レ・ヒエン・ミン Le Hien Minh
1979年ハノイ生まれ、ホーチミン在住のアーティスト。福岡アジア美術館のレジデンス作家として、今年8-10月に福岡に滞在。女性の身体や社会における位置づけなどをテーマに、ベトナムの伝統的な手漉き紙「ゾー」を用いたインスタレーションや彫刻作品を制作。
「5つの問い」(2019)
人間に共通する感情や精神の状態を表す、さまざまポーズを取った女性像によるインスタレーション。妙楽寺の境内の木陰に置かれた女性像に、思いを書いたベトナムの伝統的な手漉き紙「ゾー」を貼り付けると・・・。文化を越えて女性のあり方や普遍性についてともに考える場を作る本作には、人々の思いが宿ります。
【会 場】妙楽寺(博多区御供所町13-6)<Open/10:00~17:00、18:00~21:00>
⑥ 久保寛子 Kubo Hiroko
1987年生まれ、広島県在住のアーティスト。生活に身近な素材を用いて、農耕や偶像をテーマに、スケールの大きな立体作品を制作する。「六甲ミーツアート2017」公募大賞グランプリを受賞したほか、「瀬戸内国際芸術祭」(2016)、「スマートイルミネーション横浜」(2017)など屋外での展示が高く評価されている。
「泥足」(2016)
青く浮かび上がる、8mという大きな一組の脚。「瀬戸内国際芸術祭2016」で「段山遺跡群」として制作された作品群のうちの1点です。小さな島に古代文明があったという設定で、その遺跡として、防風ネットという農村部では身近な材料を用いて作られました。本展では、静謐なお寺の敷地内での展示となり、昼と夜で違った趣きを見せてくれます。人知を超える大きな存在へ思いを馳せてください。
【会 場】善導寺(博多区中呉服町6-24)<Open/10:00~17:00、18:00~21:00>
⑦ んまつーポス Namstrops
2006年、「んまつーポス」(Namstrops)結成。逆さにこだわったコンテンポラリーダンスカンパニー。「逆さから物事を考えることで新たな価値を創造する」実践的研究を展開。カンパニーの名前もスポーツマンの逆さ読み。メインメンバー3人による「現代芸術的体育」の独自な作品スタイルは、海外フェスティバルも注目。これまでにアジアはもとよりヨーロッパのエストニア等(12カ国35都市)で作品を上演。また国内では、全国の美術館に「体育」(からだを育む思想)を展示する実験的上演活動を展開中。
「 “んまつーポス”スペシャルパフォーマンスin東長寺」(2019)
「現代芸術的体育」という独自の作品スタイルを確立し、国内外で活躍中の“んまつーポス”(スポーツマンの逆さ読み)が、動くアート作品として「まるごとミュージアム」の初日に登場します!!
博多旧市街を代表する名所旧跡を背景に、躍動感あふれるダンスパフォーマンスを行います。ご期待ください!
【会 場】東長寺(博多区御供所町2-4)<start/10/11 18:00>
会場 | 承天寺、東長寺、龍宮寺、妙楽寺、善道寺 |
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観覧料 | 昼間は無料。18:00以降は一部展示会場をのぞき、ライトアップウォークチケットが必要です。 |
主催 | まるごとミュージアム実行委員会 |
問い合わせ | まるごとミュージアム実行委員会事務局(福岡市文化振興課)092-711-4969 |
関連イベント | アーティストトークツアー 10月12日(土)15:30~16:00 |