闇に刻む光 アジアの木版画運動1930s-2010s
- 期間
- 2018年11月23日 (金) 〜 2019年1月20日 (日)
- 会場
企画ギャラリー
木版画は簡便な材料と技術で複製できるので、独立運動、民主化運動、労働運動、環境運動など、アジア各地の政治・社会運動のなかでしばしば制作されました。自分の感情を主体的に表現し、社会の問題をえぐりだし、遠隔地の人々との連帯を求める「メディア」として、木版画はアジアの近代化に重要な役割を果たしたのです。
1930年代に魯迅が推進した木版画は巨大な運動体となって中国各地で展開します。日本では戦後の民主化運動やサークル誌で木版画が盛んになり、多数の中国版画展が開かれます。韓国の1980年代では、激烈な民主化運動のなかでは木版画が多様な手段で大活躍します。今日のインターネット時代でも、インドネシアやマレーシアではパンク音楽家や美術家グループが、自由と自立を求めるメッセージを木版画で発信し続けています。
本展は、以上の時代・地域の作品のほか、ベンガルの独立運動、シンガポールの日常、ベトナム戦争、フィリピンの闘争などをテーマとした木版画(リノカットを含む)作品と版画を掲載した印刷物などの資料あわせて約400点を紹介します。
木版画を大衆的な「メディア」としてとらえ、異なる時代と地域をつなぐ版画運動のネットワークに注目する本展が、日本を含むアジア近現代美術史全体をとらえなおす契機になればと思います。
会場 | 企画ギャラリー |
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観覧料 | 一般1000 (800) 円 高大生700 (500) 円 中学生以下無料 |
主催 | 【主催】福岡アジア美術館、読売新聞社、美術館連絡協議会 【共催】アーツ前橋 【協賛】ライオン、大日本印刷、損保ジャパン日本興亜 【福岡会場協賛】日立製作所 |
問い合わせ | Tel:092-263-1100学芸課 収集展示係 |