コレクション展

台湾近代美術の巨匠作品を福岡で初公開!

期間
2017年5月11日 (木) 〜 2017年12月25日 (月)
会場

アジアギャラリー

平成27(2015)年8月、防府市立防府図書館に展示されていた絵画が、台湾近代美術の巨匠、陳澄波(チェン・チェンボー)の作品≪東台湾臨海道路≫であることが判明しました。アジア美術館では、防府市からの寄託を受けてその修復に当たっておりましたが、この度、半年間の作業が完了し、修復を記念して同作品を展示致します。

※展示期間は変更となる場合がございます。

 

◎陳澄波(チェン・チェンボー)とは?

1895年台湾嘉義に生まれ、1924年東京美術学校(現東京藝術大学)図画師範科に入学。1926年台湾人洋画家として初めて日本文部省による帝国美術院展覧会(帝展)に入選し注目を集め、以降、帝展のほか台湾で開催された台湾美術展覧会でも活躍し、台湾近代美術界を担う重要作家となりました。陳澄波は故郷の嘉義や淡水の風景画を得意とした作風で活躍し、戦後は嘉義市議を務めましたが、1947年の二二八事件※で犠牲となりました。

※二二八事件とは、1947年2月28日に起こった国民党政権に対する台湾人の抗議運動。

 

◎≪東台湾臨海道路≫とは?

防府出身の上山満之進(かみやまみつのしん/1869-1938年第11代台湾総督1926─28年在任)が、離台時の記念として陳澄波に描かせた台湾の東海岸(花蓮県)の風景画。上山総督は在任中に先住民研究を支援しており、先住民が多く生活する土地であった花蓮が画題に選ばれたと考えられています。本作の額縁も蘭嶼(らんしょ)島の先住民の舟の装飾を利用したものです。1941年、防府市に設立された三哲文庫(現防府市立防府図書館)※に上山家から寄贈されて以来、図書館に展示されていました。≪東台湾臨海道路≫は日本に残る数少ない台湾近代美術の作品であり、日本と台湾の歴史的なつながりを示す資料としても価値が高い作品です。

※三哲文庫は上山が私財を投じて防府市に設立・寄贈した図書館。三哲とは,上山が尊敬した山口県出身の吉田松陰,品川弥二郎,乃木希典。