コレクション展

瞑想の森

期間
2016年4月21日 (木) 〜 2016年7月12日 (火)
会場

アジアギャラリーA

「私は目に見えるものの限界を感じはじめました。すべてのものは抑制され、部分的に覆われ・・・ 私は現実が当てにならないもので、真実をぼやかしていることに気づいたのです」こう語るのは、ベトナムの女性画家ディン・ティ・タン・プーンです。若いときにシュルレアリスムの絵画や思想に出会ったことで、「心の目」で見る重要性に気づいたといいます。たしかに、故郷の風景や人の姿が入れ籠のように重なったその作品は、彼女の視線が目の前の世界を突き抜けて、より普遍的なものに向かっていることを暗示するかのようです。

今回のコレクション展では、「瞑想の森」というテーマのもと、2つのコーナーを設けています。

★1 きらめく世界へ
★2 森の住人たち

はじめの「きらめく世界へ」では、現代の都市生活では見過ごされがちな様々な「光」を取り上げています。たとえば、夜空に浮かぶ星や月、あるいは無数の火のきらめきなど、それらの光は古より人類を魅了しつづけてきました。ここに展示している作品からは、世界の神秘に触れたときの驚きや憧れ、未知なる自然への恐れとともに、まるで「祈り」にも似た感覚が読みとれるのではないでしょうか。

そして「森の住人たち」では、さまよう自己を投影したような作品や、現実と空想の溶けあったような幻想的な作品を通して、彼等の心の内に生い茂るさまざまな「森」を巡っていきます。そこには、うろうろと当てもなくさまよう大きなゾウや、いくつもの腕をもった神や精霊たちがいるかもしれません。あるいは、蟻の行列を見つめる女性や、赤く力をみなぎらせた龍に出会うかもしれません。心を落ち着かせて、静かにその中にたたずんだとき、あなたの内なる森にもきっと何かが現れるはずです。

それでは、いざ瞑想の森へ。