アート横断Ⅴ 創造のエコロジー
- 期間
- 2017年2月18日 (土) 〜 2017年3月21日 (火)
- 会場
彫刻ラウンジほか
福岡アジア美術館で開催する「アート横断」シリーズは、マンガやアニメ、映像、デザインなどの美術の周辺に広がる視覚表現や、異なるジャンルと交錯することによって生まれた新しい美術のあり方を紹介する小企画展シリーズのひとつです。これまでに、「アジアINコミック展 私たちはどこへ行くのか?」(2001年)、「インドのビデオ・アート展」(2004年)、「AniMate。 日韓現代アートに見るアニメ的なもの」(2005年)、「疾風迅雷 杉浦康平雑誌デザインの半世紀」(2005年)を開催してきました。
5回目となる本展では、これまで以上に「異なるジャンルと交錯することによって生まれた新しい美術のあり方」に注目し、幅広い領域を果敢に横断しようとするアーティストたちを紹介します。彼等の創作活動は、農業や経済、デザイン、ファッション、建築、科学、工学、医療などにまでアートの領域を拡張し、知られざる行路をさぐるのが特徴的です。それらのプロセスは直線的に効率よく問題を解決するのではなく、制作するための環境やさまざまな協力者との関係性をじっくり築きながら進められ、ときには完成した作品以上に、プロセスや関係性自体が重要になることもあります。生物学では、生物とその生存環境をまとめて「生態系」と呼びますが、アートにおいても作品の存立は、その生存・制作環境をいかに作りだすかにかかっています。
本展では、こうした視点を「創造のエコロジー(生態学)」と名づけ、アーティストたちの地道な取り組みに注目します。さらに今回は、来館者が気軽に利用できる彫刻ラウンジやカフェなどを会場に開催します。作品展示だけでなく、会期中のさまざまなイベントを通じて、新しい美術館体験を生みだします。
参加作家
ペク・ジョンギ
1981年生まれ、ソウル在住。信仰や東洋哲学、科学などを横断しながら、自然や社会の治癒、あるいは生態系の循環などを作品化してきた。本展では2003年の大邱地下鉄放火事件をめぐる新作を発表する。
ホァン・ボージィ
1980年生まれ、台北在住。農業、経済、生態学等にまたがる活動を展開。2013年台北美術賞で最高賞を獲得するなど注目を集める。本展では現在進行中の《500本のレモンの木》をカフェで発表する。
イシャン・コースラ
1976年生まれ。2008年ニューデリーにデザイン会社を設立。グラフィック・デザインにとどまらず、インド各地の民俗芸術や大衆文化を横断する活動が注目を集める。本展では、ゴンド族の女性画家と共同制作したデジタル・フォントなどの活動を紹介。
ジュリアン・ エイブラハム・トガー
1987年生まれ、メダンおよびジョグジャカルタ在住。当館の2016年度美術作家招聘事業参加。文学、音楽、化学、電気工学などを横断しながら、コミュニティに入り込んだ活動を展開。本展では、インドネシアのジャティワンギ村でのプロジェクトを紹介。
モノサーカス
アーティストのリム・シンイー(シンガポール)と建築家の武石一憲(日本)によるデザインアトリエ。2011年に設立。福岡在住。アート、デザイン、ファッションなどの領域で活動。本展では、3Dプリンターを用いたアクセサリーを展示する。
ナム・ジュン・パイク
1932年生まれ、2006年アメリカにて没。ビデオアートの先駆者で、前衛美術運動のフルクサスに参加。数々の実験的パフォーマンスを敢行し、国際的に活躍。1995年福岡アジア文化賞(芸術・文化賞)受賞。本展では、福岡市美術館所蔵作品《冥王星人》を展示する。
エクシード
香港在住。ホンヒムを中心に結成したメディアアート集団で、2013年からXCEEDを名乗る。アート&テクノロジーの領域でデジタル技術等を駆使した作品制作やパフォーマンスなどをおこなう。本展では、機械仕掛けの《共振するオーラ》を展示する。
| 会場 | 彫刻ラウンジほか |
|---|---|
| 観覧料 | 無料 |
| 主催 | 福岡アジア美術館 |