コレクション展

わたしの村をめぐる物語

期間
2015年2月26日 (木) 〜 2015年5月26日 (火)
会場

アジアギャラリーB

ここで、「わたしの村」の言葉が象徴するのは「故郷」というものです。誰もが、村であろうと街であろうと、そこへの帰属意識が強かろうと弱かろうと、「故郷」について特別な思いを持っていることでしょう。その「故郷」は、実際に自身が生まれ育った土地であったり、住んだことはなくても先祖伝来の土地であったり、場合によっては想像上の理想化された場所として探し求められる対象であったりします。「故郷」を思う/探すことは、実は、「自分はどこから来たか」「自分は何者か」というアイデンティティの確認や探求でもあり、人にとって根源的な問いの一つなのです。

ここでは、アジアの作家が描きだす故郷「わたしの村」を集めました。【村の暮らしを描く】では、自分たちの村の暮らしや日々の仕事、あるいは理想の生活を描いた絵を、インドとバングラデシュの各民族の表現に見ていきます。【故郷の現実】では、都市化を背景に悪質な権力者に搾取される厳しい故郷の現実などを描いた作品を紹介しています。そして【わたしの村】の作品には、出身の村の季節や慣習や価値観が表現されており、そこに作家の故郷への愛情を感じ取っていただけるでしょう。最後の【移動】では、移住先で自分のアイデンティティを探しもとめる作家の姿、あるいは移動民族にとって故郷は移動し続けるものであり、国境などの枠組みは絶対ではないという問いかけが垣間見られると思います。

「わたしの村」の作品をご覧いただきながら、自身の故郷へも思いはせていただければ幸いです。