近代美術 Ⅳ 日本時代の台湾絵画 ―見いだされた郷土─

期間
2006年7月13日 (木) 〜 2006年10月3日 (火)
会場

アジアギャラリーA

アジアの近代美術における重要な作家たちや美術運動などをとりあげる「近代美術」シリーズの第4回展。今回は、日本が統治した時代(1895~1945年)の台湾の近代美術を紹介します。この展覧会は、台中の国立台湾美術館で開催された「日治時期台湾美術的〈地域色彩〉」展(2004年7月31日~2005年3月13日)の福岡巡回で、福岡では規模を縮小し、新たな作品を加えて展示します。

当時、台湾の画家たちが活躍の場とした「台展(台湾美術展覧会)」や、東京で開催された帝展、新文展などの官展では、日本人審査員や美術評論家により、「台湾らしい」作品の創出が求められました。台湾人画家たちは、こうした助言を自己の課題にかえて、自らの「郷土」へ目をむけ、油彩画や水彩画、膠彩画を制作しました。本展は、画家たちが、自己の表現を模索していく中で見出し再認識していった「郷土」をテーマに、台湾で美術家の育成に情熱を傾けた日本人画家たちと、その教えを受けて独自の作風を獲得していった台湾人画家たちの絵画25点で構成します。