ガンダーラ美術とバーミヤン遺跡展

期間
2008年4月10日 (木) 〜 2008年5月18日 (日)
会場

企画ギャラリー

2001年3月、バーミヤン遺跡(アフガニスタン)の二体の巨大な仏像がタリバンによって破壊され、世界に大きな衝撃を与えました。現在、バーミヤン遺跡は、ユネスコ事業として、日本、ドイツ、イタリアの専門家により修復、保存の作業が進められており、アフガニスタンの復興とともに世界の人々の関心をよんでいます。

本展は、この破壊されたバーミヤン遺跡と、ガンダーラ(パキスタン)の仏教美術を紹介する展覧会です。

とくに、ガンダーラで花開いた仏教美術は、1世紀頃に、インド、ギリシア・ローマ、ペルシアの諸文化を融合して仏像を生み、多くの如来像、菩薩像、守護神、釈迦の生涯を表した仏伝浮彫りなどが造られ、人々の信仰を集めました。その後、ガンダーラの仏教美術は、バーミヤンでは壮麗な巨大仏として実を結び、インドではヒンドゥ教美術と再び融合しながら多様な造形を作りだしました。そして中国や韓国、東南アジアへ広がり、各地の文化を反映して展開し、日本へ伝わりました。いわば本展は、アジア全域に広がった仏教美術の原点を訪ねる展覧会といえます。

実はあまり知られていませんが、質量ともに、日本はパキスタンにつぐガンダーラ美術の宝庫です。本展では、これら個人や宗教法人の所蔵になるが故に、これまで公的に展示される機会がなかった仏像を公開し、同時に優品をえり選って紹介します。また、アフガニスタンの「流出文化財」を紹介します。これは、この30年間に戦火をのがれて海外に流出した文化財で、ユネスコにより保護され、いつの日かアフガニスタンに平和が戻った時に返されるものです。さらに、大谷探検隊が中国の新彊で収集した文化財を展示します。

バーミヤン遺跡については、かつての様子を写真パネル、測量図、スケッチ図などを用いて示し、破壊後の様子を科学的な方法による修復や調査の写真を用いて示し、バーミヤン遺跡を巡る過去と現在、遺跡への人々のあつい思いをお伝えします。