感覚の宇宙―アジアの抽象美術

期間
2021年4月15日 (木) 〜 2021年6月22日 (火)
会場

アジアギャラリー

感覚を開放する、想像力かきたてる抽象の世界

20世紀前半の西洋で発達した美術の抽象表現は、描く対象物のイメージを写実性とは切り離し、線や形、色彩のみで構成しようとした試みであり、美術におけるモダニズムを象徴する出来事でした。しかしその起源は、音楽や原始美術、宗教観や自然観と結びついていると言われており、アジアにおいては1960年代頃から西洋モダニズムに関心をよせていた美術家たちが独自の抽象表現の試みを始めます。

本展は、あじび所蔵の1960年代から現代までのアジアの抽象美術に注目した展覧会です。前半は、線、円、幾何学などの瞑想的で普遍性を感じる作品を、後半は、万物の生やエネルギー、自然の有機性などをテーマにした作品を紹介します。

誰もが経験したことのない状況で、家にこもり感覚を閉ざしてしまうような毎日ですが、本展の作品鑑賞を通じてアジアの抽象世界を体感する機会となれば幸いです。