福岡ミュージアムウィーク2025

ハン・ガン『少年が来る』を翻訳して――韓国文学の魅力を探る

期間
2025年5月18日 (日)
時間

14:00~15:30(13:30開場)

会場

アートカフェ(7階)

韓国の作家・ハン・ガン(韓江)氏が、2024年にアジアの女性として初めてノーベル文学賞を受賞しました。今年度のミュージアムウィークでは特別イベントとして、同氏の代表作のひとつ『少年が来る』(2016年、クオン)を翻訳した井手俊作氏をお招きし、本作の魅力について、また韓国文学の深さと広がりについてお話しいただきます。

加えて、アジア美術館の所蔵作品のなかから、本作のテーマである光州事件(光州民衆抗争/光州民主化運動)を描いたホン・ソンダムの連作版画「夜明け」をあわせてご紹介します。

なお本イベントは、45年前に光州事件が発生した5月18日に開催します。

 

ハン・ガン著/井手俊作訳『少年が来る』2016年、クオン
1980 年5月18 日、韓国全羅南道の光州を中心として起きた民主化抗争、光州事件。戒厳軍の武力鎮圧によって5月27日に終息するまでに、夥しい数の活動家や学生や市民が犠牲になった。抗争で命を落とした者がその時何を想い、生存者や家族は事件後どんな生を余儀なくされたのか。その一人一人の生を深く見つめ描き出すことで、「韓国の地方で起きた過去の話」ではなく、時間や地域を越えた鎮魂の物語となっている。[出版社紹介文より]

 

井手俊作
1948年福岡県生まれ。1974年早稲田大学政治経済学部卒。西日本新聞記者を経て2009年に韓国文学作品の翻訳を始める。訳書に崔仁浩の小説集『他人の部屋』と小説『夢遊桃源図』、『少年が来る』(韓江著)、『月光色のチマ』(韓勝源著)。九州芸術祭文学賞福岡県地区選考委員。