アマンダ・ヘン
もうひとりの女 No.2
静かに抱き合っている二人の女、背中を向けているのがシンガポールのアーティスト、アマンダ・ヘン、こちらを向いているのがその母である。娘は、中国系の大家族に育った。伝統的な家父長制の倫理が支配する家庭で、多忙な母の目は夫や息子に向けられ、母と娘の関係は疎遠なままであったという。中年になった娘は、二人の関係を結び直したいと、切実に思う。母と娘として。二人の独立した女同士として。そうして彼女は、母に作品に参加してもらうことを考える。それがそのまま母親とのコミュニケーションとなると考えたからだ。二人だけのパフォーマンスは10数枚の写真に収められた。そこには、他者との絆を求める切実な思いが凝縮し、たんなる母子の肖像を越えて見るものの胸を打つ。(UM)
作品詳細
作品名 | もうひとりの女 No.2 |
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作者名 | アマンダ・ヘン |
制作年 | 1996年 |
材質/技法 | Cタイププリント |
サイズ | 83.1×101.7 cm |