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収集方針
作品リスト
作品リスト
 
 
シンガポール
▼平面
スリッパ
リュウ・カン(劉抗)
■制作年 1930
■材質/技法 油彩・画布
■サイズ
(高さ×幅×奥行)
44.5×53.5×-
マレー半島(現在のシンガポール、マレーシア)の近代美術は、その初期にあっては中国系の人が主な担い手であった。リュウ・カンはその代表的な画家の一人で、戦前から戦後にかけて画壇を率いた人物である。彼は、西欧の近代美術の物真似ではない独自の絵画を、中国画の墨線を使うことで創りだした。この作品は、若いリュウ・カンが上海で西洋近代美術を学んだ後、パリに留学し、そこで独自の様式を模索していた時期のものである。スリッパというありふれた日用品を、マティスを想わせる装飾的な構図や色彩のなかに置きながら、かすれ、にじみなどの墨線の効果を油彩で表現することで、西欧の近代美術と中国的な美意識の融合を計っている。
北京風景
ジョージェット・チェン(張茘英)
■制作年 1940年頃
■材質/技法 油彩・画布
■サイズ
(高さ×幅×奥行)
92.8×73.5×-
北京の故宮は、中国を象徴する建造物として今なお偉容を誇る。この作品は、故宮内側の太和門広場から、金水橋越しに午門北側を描いたもの。通常、人はこの広場で午門北側を背に皇帝が鎮座する太和殿に向かい、皇帝だけがひれ伏す臣下越しに午門北側と向かいあう。いわばこの作品は皇帝の視点で描かれたものなのである。一般人である作家が皇帝の視点をもてたことに、清朝崩壊後の近代という時代性と、パリで生まれ育ったジョージェット・チェンの近代的な意識を読みとることができるだろう。流麗な線や冷たい色彩等から、作家が戦後のマレー半島の画壇に華やかに登場し地位を確立していく以前、つまり中国に滞在していた時(1940年頃)に描いた作品と考えられる。
▼立体
犀のドリンクで復元された角
タン・ダウ(唐大霧)
■制作年 1989
■材質/技法 石膏、プラスティックの薬瓶
■サイズ
(高さ×幅×奥行)
45×54×27
第10回福岡アジア文化賞を受賞したタン・ダウは、1980年代末からインスタレーションとパフォーマンスを組み合わせるなど、新しい表現形式を駆使して、シンガポールの現代美術を引っ張り続けるアーティストである。この作品は、漢方薬で解熱剤などの素材として珍重される角を取るため、乱獲され、密猟されて絶滅の危機に瀕する犀を主題にしている。その犀のマークの解熱剤の瓶を使って、今度は逆に犀の角を表すオブジェを作った。漢方薬にしろ、中華料理にしろ、彼は、自己の日常の中の問題を捉えて、日用品を使ったインスタレーションやオブジェで作品に表現し、しばしば観衆の参加を得て発表する。この再構成された犀の角のオブジェも、パフォーマンスやインスタレーションを用いて表現される犀の角をめぐる物語の一部なのである。
▼写真
もうひとりの女 No.2
アマンダ・ヘン
■制作年 1996
■材質/技法 写真
■サイズ
(高さ×幅×奥行)
83.1×101.7×-
静かに抱き合っているふたりの女、背中を向けているのがシンガポールのアーティスト、アマンダ・ヘン、こちらを向いているのがその母である。娘は、中国系の大家族に育った。伝統的な家父長制の倫理が支配する家庭で、多忙な母の目は夫や息子に向けられ、母と娘の関係は疎遠なままであったという。中年になった娘は、ふたりの関係を結び直したいと、切実に思う。母と娘として。ふたりの独立した女同士として。そうして彼女は、母に作品に参加してもらうことを考える。それがそのまま母親とのコミュニケーションとなると考えたからだ。ふたりだけのパフォーマンスは10数枚の写真に収められた。そこには、他者との絆を求める切実な思いが凝縮し、たんなる母子の肖像を越えて見るものの胸を打つ。
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